平均年齢67歳のチアリーダー!輝ける老人を追ったドキュメンタリーが完成!

[シネマトゥデイ映画ニュース] NBAの人気チーム、ニュージャージー・ネッツのチアリーダーは、平均67歳のシニア・ダンサーだということをご存知だろうか? そんなレアな光景と彼女たちの姿を追ったドキュメンタリー映画『Gotta Dance』(原題)が完成した。

本作は、ニュージャージー・ネッツの試合のハーフタイムで、ダンサーとして踊れる60歳以上の老人を探しているという広告を見て、オーディションに参加した意欲満々の老人たちが、ヒップホップの音楽に合わせてネッツのアリーナでチアリーダーとして活躍するまでを描く老人パワーさく裂の作品。

まず、オーディションのプロセスについて彼女たちに話を聞いた。「最初のオーディションでは、50人くらいのシニアが参加したの。けれど、その中の10人くらいは、ヒップホップの曲に合わせて踊れなくて、オーディション中はただ座って見ていたの。だから、残りの40人の中から13人が選ばれたわけ。そして、わたしたちは今年で3年目を迎えるけど、毎回オーディションの人数は増えていっているのよ!」とショートヘアーのデエナが答えた。

アリーナで踊るダンスは、かなり過酷なダンスに見えるが、どうやって体を保っていたのだろう? 「食べることは大好きだけど、食事についてはいつも気を付けていたわ。だから、常に適度な体重でいたのよ。それ以外には、ジムに通って、トレーナーについてもらって、上半身を動かす運動をしたわ。それに、わたしは歩くのが好きで、できるだけバスや電車に乗らず、歩くように心掛けたわ」と語るクレアは、社交ダンスも挑戦し、今では20代のパートナーと組んで大会に出場している。

幼稚園の先生であるベティー。生徒たちは彼女の活躍にどんな反応を示したのか? 「正直言って、教え子たちはわたしのやっていることを理解できていないみたいなの(笑)。だって自分たちのことを考えている年ごろでしょ? だから踊っている話をしても『わたしも! 僕も踊れるわ!』って(笑)。ただ、以前の生徒たちは小学校に上がってから、励ましのカードをくれたりもしたわ!」とのこと。

ハーフタイムで踊り始めたばかりのチームを見た上層部は「これからちゃんと揃って踊れなかったら、チームを解雇する!」と宣言したこともあったらしい。本作の監督であるドリー・ベリンステインは「シニア・ダンサーは、チームとして扱われていたから、仮に一人や二人のダンサーがうまく踊れなかったとしても、連帯責任となってしまうの。だから、彼らはお互いがチームとして協力し合って、素晴らしいパフォーマンスができるように努力したわ」と苦労もあったようだ。

年齢に関係なく物事に果敢に挑戦する彼らの意気込みに感服させられた。老人になっても、歳というものが自分を制限しないような生き方をしなければと考えさせられた。(取材・文:細木信宏 / Nobuhiro Hosoki) シネマトウデイより

 

実際に映画館でみたけど勇気と元気をもらえる映画でした。